慢性腰痛を妨げているもの

腰痛は重篤なもの(ガン、馬尾症候群、強直性脊椎炎、骨折など)を除き、本来人間が生まれながら持っている「自然治癒力」で治る疾患です。

しかし、その治癒を阻害するものがあります。

それはイエローフラッグ「心理社会的因子」と呼ばれています。
そのイエローフラッグは、以下のとおりです。

1.不適切な態度と信念
・痛みを恐れて回避行動をとっている
・完全に痛みがとれないと日常生活に戻れないと思っている

2.感情の問題
・痛みへの恐怖心がある
・イライラしている
・不安感が強い
・大きなストレスを感じている

3.診断と治療の問題
・安静にするようにすすめられた
・絶望感と恐怖心を抱かせるような診断を下された
・受身的な治療を継続的に受けるようにすすめられた

4.不適切な行動
・日常生活を避けているため、活動レベルが下がっている
・腰痛になってから、アルコールやサプリメントの量が増えている
・煙草を吸う

5.家族の問題
・配偶者やパートナーが必要以上に気遣ってくれるが、痛みに対して恐怖心や絶望感をあおる(善意からがほどんとだが)
・職場復帰のための家族の協力を得られない
・さまざまな問題について、相談する相手がいない

6.仕事の問題
・ストレスの多い職業、職場で人間関係がうまくいかない
・仕事は腰を傷つける有害なものだと思っている
・不規則なシフト
・上司が関心を持ってくれない

7.補償の問題
・職場復帰に対する経済的動機が乏しい
・ひどい治療を受けたことがある

これらは、腰痛の治りを阻害するものです。
これらを一つでも減らし、意識を変えていきましょう。

まとめると以下の通りです。

1.根拠のない考えを忘れて、腰痛への恐怖心に打ち勝ちましょう。

2.安静にするのはやめましょう。

3.できるだけ普段の生活を続けましょう。

4.簡単な鎮痛法を試してみましょう(絶対受身にならないように!)

5.ストレス解消法を見つけましょう。

6.腰痛でできないことを考えないで、できたことを意識しましょう。

7.適度に運動をしましょう。

ぜひお試しください。

参考文献
長谷川淳史「腰痛ガイドブック」春秋社
長谷川淳史「腰痛は怒りである」春秋社
John E. Sarno, M.D. Healing Back Pain Wellness Central

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